最近スマホに「+1」や「+44」といった見慣れない番号から着信があって、すぐに切れた経験はありませんか? これ、実は国際ワン切り詐欺という巧妙な手口かもしれません! 一見すると何の害もなさそうなワン切りですが、うっかり折り返してしまうと高額な通話料を請求される恐れがあります。
しかも、この詐欺の仕組みはかなり複雑で、知らないうちに犯罪グループの収益に貢献してしまう可能性も。でも大丈夫です! 仕組みを理解して適切な対策を取れば、被害を防ぐことができます。今回は国際ワン切り詐欺の巧妙な仕組みから対処法まで、詳しく調べてみました!
国際ワン切り詐欺ってどんな仕組みなの?
国際ワン切り詐欺とは、海外の電話番号から一瞬だけ着信させて、着信履歴に残った番号に折り返し電話をかけさせる詐欺のことなんです。犯罪グループは無作為に大量の電話番号にワン切り電話をかけ、「重要な電話だったかもしれない」と不安になった人が折り返すことを狙っています。
実際に折り返してしまうと高額な国際通話料が発生し、その一部が海外の通信会社を通じて犯罪グループに還元される仕組みになっているらしいです。
ぼくも以前、深夜に「+674」という番号から着信があって、寝ぼけながら折り返しそうになったことがあります。幸い、途中で「あれ?これってナウル共和国の番号じゃない?」と気づいて止めましたが、正直ヒヤッとしました(心臓がドキドキしてしばらく眠れなかった)。
なぜ国際電話番号が使われるようになったの?
これまで特殊詐欺には、050から始まるIP電話番号が多く使われていました。ところが、2024年からIP電話番号の取得に本人確認が必要となり、悪用することが難しくなったんです。
そのため、新たな手口として国際電話番号が利用されるようになっています。犯罪グループは自動的に大量発信できるシステムを構築している可能性もあり、被害に遭う確率はどんどん高くなっているかもしれません。
どうして高額料金が発生するの?
国際通話料は国内通話と比較して非常に高額に設定されています。例えば、2025年7月現在のNTTドコモの料金表によると、ギニアに平日の日中に電話をかけた場合、料金は30秒で180円もかかるそうです。
しかも、犯罪グループは通話料を増やすために、さまざまな工夫を凝らしています。折り返し後に自動音声が流れ、「少々お待ちください」といったアナウンスで通話時間を延ばそうとするケースが多いんです。
実は、この自動音声がすごく巧妙で、まるで本当にオペレーターにつながるかのような演出をしてくるらしいです。
犯罪グループの収益構造
この詐欺の仕組みで特に巧妙なのは、犯罪グループが発信元の国の通信会社関係者と結託していると考えられている点です。日本の電話会社から海外の電話会社に対して国際電話の接続料が支払われ、その後、海外の電話会社からワン切りした犯罪グループに対し、接続料の一部がキックバック(報酬)として支払われる仕組みになっています。
ネット上では「こんな単純な仕組みで儲かるなんて信じられない」という声もありますが、実際に大量の自動発信システムを使えば、少額でも積み重なって大きな収益になるようです。
仕組みは少し複雑ですが、要するに「電話をかけさせることで犯罪グループにお金が入る」という構造なんですね。
注意すべき国番号と被害の実態
警察庁の調べによると、特殊詐欺で使用された国際電話番号のうち、以下の国番号からの着信事例が確認されています
・アメリカ・カナダ(+1)
・イギリス(+44)
・ノルウェー(+47)
・スウェーデン(+46)
・ドイツ(+49)
・ルーマニア(+40)
特にアメリカ(+1)の番号は使用頻度が高く、注意が必要です。ただし、詐欺グループはさまざまな国の電話番号を使用するため、上記以外の国番号であっても警戒を怠らないことが大切ですね。
迷惑電話防止サービスを手掛けるトビラシステムズでは、30以上の国・地域の4000を超える不審な番号を確認しており、2025年5月頃には同社のサービスの利用者700万人以上に、太平洋のナウル共和国とマーシャル諸島から各1万件ずつの着信があったそうです。
カモリストに登録されるリスク
もし一度でも折り返してしまうと、詐欺グループに「この電話番号は応答する可能性が高い」と認識されてしまいます。結果として、被害者の電話番号が「カモリスト」と呼ばれる名簿に登録される可能性があります。
このカモリストは他の詐欺グループ間でも売買・共有され、別の詐欺のターゲットにされる可能性が高まります。まあ、考えただけでも恐ろしいですね。
そういえば、一度詐欺電話に反応してしまった知人が、その後もしつこく別の詐欺電話がかかってくるようになったと言っていました。
被害を防ぐための対策
国際ワン切り詐欺の被害を防ぐには、以下の点が重要です
・身に覚えのない国際電話番号からの着信には絶対に出ない
・着信履歴に「+」で始まる番号があっても折り返さない
・重要な連絡であれば相手から再度かけ直してくるはず
・不安な場合は番号を検索して被害報告がないか確認する
携帯電話会社も対策を強化しており、NTTドコモは確認された不審電話の発信元の国名をホームページで公開しています。また、2025年6月10日に総務省が「迷惑電話対策相談センター」(通称「でんわんセンター」)を開設し、国際電話による不審な着信・詐欺被害に関する情報提供や相談を受け付けています。
端末設定での対策
スマートフォンの設定で国際電話の着信を制限することも可能です。また、携帯端末によっては着信秒数が短い通信を履歴に表示させない機能も付いており、「折り返し防止」に有効だそうです。
正直なところ、完全に防ぐのは難しいかもしれませんが、これらの対策を組み合わせることで、被害のリスクを大幅に減らすことができます。
詳しい設定方法については、各携帯会社の公式サイトをご確認ください。
万が一被害に遭った場合の対処法
もし国際ワン切り詐欺の電話に折り返してしまった場合は、以下の対処を行いましょう
被害に遭った場合の対処手順
1. 即座に通話を終了し、長時間通話を続けない
2. 通信キャリアに高額請求について相談し、減額交渉を行う
3. 警察に詐欺被害として届け出る
4. 消費生活センターに相談する
ただし、高額請求の減額交渉は必ずしも成功するとは限りません。通信会社によっては「実際に通話が発生している」として、減額に応じない場合もあるようです。
あやしい国際電話が何度もかかってくる場合は、警察総合相談電話「#9110」または、警視庁SOS47特殊詐欺対策に相談することをおすすめします。
今後の被害防止のため、国際電話の利用停止手続きを検討するのも一つの方法です。海外に知人がいない場合は、思い切って国際電話機能を停止してしまうのも手でしょう。
あ、そうそう、被害に遭ったとしても一人で抱え込まずに、まずは誰かに相談することが大切だと思います。
巧妙化する手口に注意が必要
国際ワン切り詐欺は2020年頃から急増し、現在も継続的に発生している詐欺です。犯罪グループの手口は進化し続けているため、最新情報の確認が重要ですね。
迷惑電話防止サービス会社の調査では、月に1万件ベースで着信が確認されており、被害の規模は相当なものと考えられます。また、発信元の国がころころ変わるため、特定の国番号だけを警戒していても完全な対策は困難です。
結局のところ、個人の注意が最も重要な防御策となります。見覚えのない国際電話番号からの着信には、とにかく出ない、折り返さないという基本的な対策を徹底することが大切です。万が一被害に遭った場合は、一人で悩まず専門機関に相談することをおすすめします。
現在の情報は2025年7月時点のものですが、状況の変化により内容が変わる可能性もありますので、最新の注意喚起も定期的にチェックしてくださいね。恐らく今後も新しい手口が出てくると思うので、油断は禁物です。